重要文化財

木造両界大日如来坐像二体(盛岡市指定重要文化財)

両界(金剛界・胎蔵界)の大日如来坐像は、湯殿山注連寺より請来したもので、対になって同じ厨子に安置されています。両像共に寄せ木造りの漆箔像で、金剛界坐像は柔和ですが胎蔵界坐像は厳し表情となっています。金剛界坐像は江戸中期、胎蔵界坐像は江戸末期の製作です。市内には天台、真言といった密教寺院が少なく、その本尊仏は貴重な文化財となっております。
金剛界坐高 44.5㎝  胎蔵界坐高 41.0㎝

木造薬師如来立像 一体 (盛岡市指定重要文化財)

本像は古くから手代森村(現在の盛岡市手代森)の大沢部落にある薬師堂に祀られてきた尊像ですが、平成22年10月に当院に移されました。製作時期は平安時代末期と推定され正面2材、背面1材、側面各1材の計5枚を使った寄せ木造りで、全体的に穏やかで円満な作風の典型的な3尺仏です。後世の修理によって彩色が改められているものの、三尺仏の構造、様式、法量に適った平安仏であり、紫波町、盛岡市間の平安仏の空白を埋める資料として貴重な文化財です。
像高96.5㎝

紙本着色如来荒神曼荼羅 一幅

軸装仕立ての仏画で、本図は中央の内円相に相好柔和な金剛薩埵の化身という一面六臂の如来荒神を描いています。上に日・月、外円周縁に上から右回りに勢至、大日、不動、阿弥陀、千手、虚空蔵、文殊、普賢の八尊を描く別尊曼荼羅で希少です。
描法も丁寧で彩色の顔料も優れ、専門の仏画師の手になるもので江戸前期を下らない頃の作と見られる極めて貴重な文化財となっております。

ご安置されている仏様

薬師如来様

本像は古くから盛岡市手代森にある薬師堂に祀られてきた尊像ですが、平成22年10月に当院に移されました。正面2材、背面1材、側面各1材の計5枚を使った寄せ木造りで、全体的に穏やかで円満な作風の典型的な3尺仏です。

吉祥天女様

唐代の貴婦人の佇まいで衣袖と裳裾が雲形に巻き上がる文様で纏められています。蓮華上に直立しており、右腕は下げて与願印を結び左腕は肘を曲げて宝珠を掌に乗せています。三日月眉と切れ長の目がとても美しく福徳と美をもたらす女神様です。

弘法大師様

興教大師様

園名地蔵様